8月31日の夕方、ピーコックゲストハウスを出発してロジェスと一緒にナガルコットのキャロル一家が経営するホテル、ピースフルコテージへ。
ナガルコットまでの道は雨季は特に走るのが大変です。くねくねでボコボコの山道をガタゴト走りながらガードレールがないカーブで対向するときは、
「ぎゃ〜〜落ちる落ちる落ちる〜〜!!」と崖の下を見ながらハラハラしっぱなしです。
でも、標高2,700mまで登る途中で、なんと雲の間を走ってゆくのです。子供の頃、雲に乗るのが夢でしたが本当に雲の中を走れるなんて夢のようです♪
途中、びっくりするほど大きな大きな声で虫たちが歌をうたっていました。いつも思います。あんなに小さなからだの虫たちから、あんなに大きくパワフルな、いのち全開の声が出るなんて…。夏の夕方のせみやひぐらしの声を聞くのが大好きです。
そんなこんなで無事ピースフルコテージに到着しました。曇っていて、驚くくらいの星たちは見ることができませんでしたが、夏でもひんやりとするナガルコットの空気に触れて、見えなくても雲のうえでは星たちがぴかぴか輝いているんだなぁとちょっと楽しい気持ちになりました。
みんなで夕飯を食べて、早起きするため早めにベッドに潜り込みました。「雨季にヒマラヤを見るのは難しいよ。」と、毎回言われるのですが、毎回ナガルコットに1泊して、今まで一度だって見れなかったことがないのです。「多分見れると思う。でも見れなくてもヒマラヤはそこにあるからそれでいい。」と思いながらあっという間に眠ってしまいました。
そして次の朝、ホテルのスタッフの人が「ヒマラヤが見えましたよ〜〜!」と廊下を歩きながら大きな声を張り上げて宿泊客を起こしてくれました!
私も急いで起きて屋上に上がりました。(早起きするために服のまま寝てた☆)




パノラマでは見ることができなかったけれど、少しでもヒマラヤを見ることができて本当に幸せでした。お山が歓迎してくれているようでとても満ち足りて、この豊かな恵みに心から感謝しました。




この時期観光客は少ないのですが、ちょうどバルコニーに外国からの女性がいました。
「私たち、ヒマラヤが見れて幸運だったね!」と、声をかけると、その女性がしょんぼりした顔で、
「私たちはアンラッキーだわ。もっとすごいのが見たかった。」という言葉が返ってきて心の底からびっくりしました。
同じものを同じ時に見てもこんなに感じ方がちがうんだ…!と。
でも、どのように見られたとしてもヒマラヤはヒマラヤとしてただそこに悠然とあって、何も変わらない。という当たり前なようでいて、実はすごいことなんだということに、そしてそれはヒマラヤだけじゃなくて、全てのことに当てはまるんだと改めて感じたのです。
この発見はすごくうれしい発見でした♪ 何に対しても、どういう風に見るのかということを本当に自分で選ぶことができるのだから。
なんだかスッキリと目覚めた気持ちになって、朝食のフルーツとチャイをいただいて、そしてバクタプルに早めに戻ったのでした。
なぜなら、今日の夕方、バクタプルのお隣のティミという町のお祭りに参加することになっていたのです♪きゃ♪
つづく。
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