パンケーキが焼きあがる前に

先日話していたエネルギーの法則のことですが、実は、貯金もなく融資も受けずに土地を購入したんです。突然。そのときまで購入する計画も購入したいという希望もなかったのですが…。

まさか自分が土地を購入するなんて夢にも思っていませんでした。
どこの土地かというと、わが家のお隣の土地なんです。

私たちが修一郎の両親が暮らす遠賀に戻ってきた2003年は、お隣の土地には修一郎の親戚の人が住んでいました。その頃は修一郎の両親も生きていて私たちは一緒に暮らしていました。わが家はもともと修一郎の両親の家なのです。

それから数年後にお隣は空き家になり、お家が取り壊されて売りに出されました。そこを購入されたのが折尾で車屋さんをしている武田さんという方だったんです。9年前のことです。

その後、そこには廃車になった車がどんどん置かれるようになり、古いプレハブやタイヤ、コンテナ、ゴミが山のように積まれていったんです。

うちは玄関が道路に面していなくて、そのお隣に近接しているので、玄関を開けると1m先くらいにゴミの山があるという状態でした。お隣との間には3段の高さにブロックが並んでいるだけだったのでゴミが玄関の前に迫り出してきていました。それで、玄関の前だけ木の柵をつけました。

道幅も広くない20軒くらいの小さな古い住宅地なのですが、そこに時々車の出し入れのために車を運ぶ長くて大きな車輌積載車が日が暮れてからもやってきたりしていました。

そんな中、今年の2月頃から少しずつ車が減っていってたんです。その土地を挟んだお隣のお家の方と「どうなるんだろうね。」と話していたある日、私がパンケーキを焼いていると、お隣から声が聞こえてきました。誰かが電話で話しているようでした。

パンケーキを焼いている途中だったので焼き終わってから、車が減っていることについて聞いてみようかなと思ったのですが、なんとなく心がとまらず、途中だったけれど火を止めて表に出てみました。そうしたら、そこに持ち主の武田さんがいたのです。その時点ではまだ武田さんという名前も知りませんでした。武田さん自身がみえることは少なかったし時間も遅い時間が多かったので、9年前にあいさつにみえた時以来に会いました。

「ここどうするんですか?縮小するんですか?(いきなり失礼な発言☆)」と、私。

「いや、草がすごくて車が傷むから、一度、車とコンテナを全部移動させて全面コンクリートを敷いて、また車や部品を戻して修理もできるようにしようかと思って。」と、武田さん。

その瞬間、”それはやめて” という小さな声が聞こえたんです。胸の中にはいってきたというか。土地の声のように感じました。それとも私の心の声なのか。それでも、それについて武田さんに反対せず、心理的に抵抗せず、「そうなんだ。」と言って、何も変えようとせずに普通に世間話をしていました。武田さんが40代半ばだということも知りました。

「子供の頃から車が好きだったの?」

「うん、車に狂ってた。今も。」

首に金色の太いネックレスが見えたので、

「ヤンキーなんですか?」と聞くと、

「(苦笑)ヤンキーと言われると、どうかな。でも車高の低い車に乗ってるよ。低音で音楽かけて。」

「ふ〜ん。未知の世界☆」

そして、

「役場から草を刈ってくれってすごく言われて、草刈機使ってたら小石が飛んで車の窓ガラス割れたり、夕方7時頃に来たら、 ”うるさいよ!” とおばさんに怒られたりした。夜、街灯がないから懐中電灯で照らしながら部品取りに来たらうんこ踏んだり、虫に刺されたり…。この前なんて…」

と、いろいろ続く続く。武田さんは、まいったんだよなぁという感じで話していましたが、がまんできず大笑いしてしまいました☆

そんな感じでお互いの仕事のこととか猫の話とかいろんな話をしていると、ふいに武田さんが

「売ってもいいとも思ってる。折尾に土地買ったしね。」

と、言ったので、

「いくらで?」

と聞くと、

「200万でいいかなと思う。」と。

約70坪の土地が200万というのが高いのか安いのかもわからなかったし、わが家は貯金もなく、融資を受けるなんていうことも全く思いつかなかったのですが、ふいに

「私、買いたいな。」

と口から出たんです。武田さんがすごくびっくりした顔をして、

「なんで買うの?」と。

「わからない。へへへ。」と、私

「買ってどうするの?アトリエでも建てるの?」

「う〜ん、クローバー畑にする。」と言うと、

「あはは。いいね。」と、武田さん。

この話をしていたのは3月18日でした。でも、お金どうしようかなぁと思っていると、4月1日に仕事のお金が100万円はいることを思い出したので、

「4月に100万円払って、1年後の4月に残りの100万円払ってもいい?それなら、私買えるの。」

と言ってみると、

「いいよ。」

ということだったので買うことにしたのです。
そして、もうお互いが了承済みだから不動産屋さんにははいってもらわずに司法書士さんに登記をお願いしようということになりました。

そして、修一郎に話してみると彼も喜んで賛成してくれました。それから、同じ遠賀町の友人 まりこりんのお父さんが建築士なので司法書士さんを知っているだろうと思い、すぐに話すと翌日には司法書士さんがみえて、あっという間に全部整ったのです。

すごく真面目な感じの若い司法書士の方がみえました。

「200万円を2回にわけて払うんです。」と、私。

「・・・そういうのは初めてなので、どういうふうに契約書に盛り込んだらいいかちょっと考えさせてください。」

「クローバー畑にするんです。」と、私。

「・・・・・・・。」

聞こえなかったのかな?と思ってもう一度

「クローバー畑にするんです。」

「・・・・・・・。」

2回言ってもやっぱり無言でした☆

そして、契約書を交わすときに最初の100万円を現金で渡すということなのです。びっくりしました。

契約当日、遠賀信用金庫さんにお金を引きだしに行くと、支店長が、私がだまされてるんじゃないかと思って色々質問されたので、説明すると安心してお金を手渡してくれました☆そして、

「よかったですね、2回にわけて払うっていうのがいいですね。その土地、駐車場にでもするんですか?アトリエ建てるとか?」と。

「クローバー畑にするんです。」と言うと、優しく微笑んでくれました♪

お金を引きだしたその足で司法書士事務所に向かい、司法書士の三船さんと武田さんに

「支店長が私がだまされてるって思ってたよ。」と言うと、二人とも

「でしょうね。」だってさ☆

パンケーキを焼いていた3月18日から、ちょうど1ヶ月後の4月18日に契約締結となりました。

まだ少し車などが残っているのですが、来年の4月までに全部片付けてくれることになっています。

そして、それから毎日、その土地と話しながら残っているゴミを片付けたり、草を整えたりしています。前を通る近所の人たちにたくさん声をかけられました。

「なんで みるちゃんが隣の草取りようと?」

「私、買ったの。」

と言うと、みんな、ものすごくものすごく驚きました。
そして、

「よかった〜よかった〜本当によかった。ずっとここのことが気になってた〜。買ってくれてよかった〜。ありがとう。」

とお礼まで言ってくれました。

「風水的に良くないなぁ、風通しが良くないなぁ。って思ってたのよ。すごい圧迫感だったでしょ。」とか、

「ガソリンが入ったまま、車をぎゅうぎゅうに置いてるようだったから夏は気化して火が出るんじゃないかって毎年心配してた。」とか、

「近所の人みんな喜んでるよ。」とか、

「楽しみね〜。ワクワクするね。」とか、

みんな本当はすごく気になってたんだ、イヤだったんだなぁと、ちょっとびっくりしました。

そして、

「どうすると?」と聞かれるので、

「クローバー畑にする。」と言うと、「え?」と、必ずもう一回聞き返されて、

「いいねぇ。」と、笑ってくれます。

そして、「200万円だったよ。」と言うと、まりこりんのお父さんも含めてみんな「安い!」と言ってくれました。

そんなご近所のひとりが、

「200万だったら私が買いたかった!私ずっと近くに土地を探してたのよ!ここだとすごい近く。いいねぇ、いいねぇ。」と言われてびっくりしました。全然知らなかったのです。さらに、

「ここ、草がすごかったでしょ。そこに犬にうんちさせたりする人がいて、私、区長さんに草刈るように言ったほうがいいって言ったのよね。それから…アレコレ」と。

ものすごくびっくりしました。
その声が区長さんから役場に届いて武田さんに連絡が来たということ、そして、うるさいと怒ったのもこの方のようでした。

そのときに、

あぁ、そうか。そういうことなんだ。誰がいいとか誰がまちがってるとかではなくて、ただ、エネルギーの流れというのはこういうことなんだ。と改めて思ったんです。

つまり、否定的なエネルギーを送っている相手からは、送ったその人にとって喜びになるようなエネルギーは流れてこないんだ。とても単純でシンプルなことなんだ。と。

表面的にはわからなくても、深いところではみんなつながっているから(ひとつだから)その深いところでエネルギーが流れ動いているということ。もたらされようとしていても気づけずキャッチできないということ。そして、これはあらゆることにあてはまるのではないかなと思ったのです。

かといって、イヤだと思ってもガマンするということではなくて、必要以上に否定的なものを含まずに、そして直接そのままを伝えたり行動することで、それはそれでまた全体のエネルギーの波にのれる、「湖畔の村のメチャくん1」のアマンさんの言うタペストリーの一部であり全体であり躍動し続けてゆくことが出来るのかなと思うのです。

このことに関して言えば、お金もじゅうぶんあって、近所に土地をずっと探していたにも関わらず、その流れが起きなかった。そして、お金もなく土地を探してもいなかったけれど、その流れが自然に起きた。どちらがいいとかいう次元の話では全くなくて、シンプルなエネルギーの法則なんだと感じたんです。

誰のことも何のことも状況も自分自身のことも ”敵” とみたてない。ということがポイントなんだなぁと思いました。

そして思い出したのが、9年前にお隣の土地を売りに出すという話があったときに、私はなんとなくうちで買えるといいなと思っていました。

その時だと、それは修一郎の役割という感じでしたが色々な理由から購入には至りませんでした。そして、そう思っていたこともすっかり忘れていました。なので、それを思い出したとき、9年間、武田さんがお隣の土地を預かってくれていたような気持ちになったんです。

もともと私はずっと、私たちが土地を選んでいるのではなくて、土地が私たちを選んでいるんだ。と、感じていたんです。住居や旅先も含めて。そのことも、選ばれたから良いとか良くないとかいう話ではなくて、相性とか、何か私たちには計り知れない動きの中で、ただそういう巡りあわせになっているんだと思っているのです。

そして、契約が締結した後、東京で暮らす修一郎の妹ひとみさんに電話で ことのなりゆきを話すと、すごくびっくりしてすごく喜んでくれました。

そして、ひとみさんが、

「私たち家族が引っ越してきた60年くらい前は、そこの土地の3分の1くらいから向こうはクローバー畑だったんだよ。」と。

びっくりしました。
あの声は、やっぱり土地の声だったのかな、土地はクローバー畑に戻りたかったのかな。と思いました。土地は土地でそれぞれに何を受けいれてくれるかというのがあるような気がします。私たちは土台を作ってお家に住むし道路も便利です。なのでバランスと謙虚さが大切なんだなぁとしみじみ思うのです。

そして、毎朝毎夕、土地にどうしてほしいのか聞いたり、話しかけながら、草にも話しかけながら こつこつ整えていっています。

すると、近所の人も鍬を貸してくれたり、手伝ってくれたり、前を通っていた人や様子を見に来てくれた人たちで「本当にうれしいねぇ、よかったよねぇ」「もう夜に突然大きな音がしたりしないんだねぇ。」と話されてたり、まりこりんも まめに手伝いに来てくれて、もくもくとゆっくり土地を整えていっています。長い間に表面は踏み固められて石が混ざり硬くなっていますが、少し耕すと ほかほかのやわらかい土が顔を出します。

ときどきブロックに座って休憩しながら風に吹かれて、猫たちが空き地で遊んでいるのを見ていると、あぁ、なんかよかったなぁと ほっとしています。土地が ほっと一息ついたのかな。

大地にしゃがんで、ぴかぴかに可愛いてんとう虫が歩いているのを見ていて、ふと空をみあげると、大きなトンビが空を円を描くように舞っていて、その瞬間、空から私を通って大地の深いところまで何かが貫いた感じがして身震いしました。ものすごい感謝の気持ちが湧いてきて、いままでの全ての動きがあって、いまここにいる。いまここにエネルギーが集まってきて私というエネルギーフィールドが かたちづくられている。と強く感じたのです。それはどこからもきり離されていない。と。そして、それはみんなそうなんだと。

土地を購入するというのは、よくあることなのだろうけれど、私にとっては青天の霹靂でした。私の人生の中で自分で土地を買うということがあるなんて。修一郎が契約したり購入するというのならありえると思えましたが、まさか自分が契約して購入するなんて、3月のその日までは夢にも思っていませんでした。

そして、必要なものは、必要な量が適切なタイミングで与えられていて、それを自分が受けとるかどうかだけなんだと改めて感じました。そのどれもが、心にどれだけ何も置かないでいられるかというのがポイントなんだなぁと。できるだけ透明でクリアな状態。

そして、ささやかな心の動きを無視しないで行動に移せるかどうかも自然な流れにのるコツなのかなと思いました。

これからクローバー畑にしてその後、ずっとそのままなのか、また土地と相談しながら他の何かになってゆくのかはわかりませんが、こつこつ土地と仲良くしてゆきたいな、信頼関係を育んでゆきたいな。と思っているところなのです。

これという理由は特にないのですが、ただただ、とても ほっとして しみじみうれしいのです。


そんな中、風の強いある日、玄関前の木の柵が壊れていました。麻紐で結びながら、完全にゴミがなくなったら まずはこの柵をはずそう。いままでありがとう。と思ったのでした。


長くなりましたが、ということなのです♪


*ワンネス、本当は日常の中で みんな体感している ”それ” は、アタマにとって ささやかで ふつうなので、見過ごされているだけなんだと思います。


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